2021年 F1第15戦 ロシアGP 決勝

 凄いレースだった。最後の数周までは、通常のドライコンディションでのレース。終盤はポールシッターのマクラーレンのランド・ノリスと、我慢我慢で上がってきたメルセデスルイス・ハミルトンとのコース上での争いで決着するかと思われたが、残り10周を切ったところから強い雨が振り始める。

 初優勝を目前としていたノリスはインターミディエイトへの交換を拒否、逃げ切りを図る。しかし路面はインターでも厳しいほどに悪化、残り2周で交換したものの、7位に終わる。逆転したハミルトンは前人未到のキャリア通算100勝目。2位には最後尾の20番グリッドからスタートしたレッドブルマックス・フェルスタッペン。残り5周でドンピシャのタイヤ交換、7位で終わると思われたが見事に表彰台を獲得した。3位にはフェラーリサインツ。序盤レースをリードしたものの長い第2スティントを強いられ表彰台は厳しいかと思われたが、こちらもインターへのタイヤ交換がうまくハマった。

  1. ルイス・ハミルトンメルセデス
  2. マックス・フェルスタッペンレッドブル・ホンダ)
  3. カルロス・サインツフェラーリ
  1. 角田裕毅(アルファタウリ)

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決勝トップ10

 一言、ノリスが可哀想、に尽きると思う。あのままドライだったら、勝てるチャンスは十分にあったと思う。予選で本人曰く恥ずかしいミスをし、スピンまで喫したルイスは、ラッセルに押さえられた序盤を我慢し、最終的に優勝争いまで持ち込んだ。そして最後は、追う者の強さと、王者の経験、初優勝という悪魔の囁き。ノリスはここから学ぶだろうし、この先いくらでもチャンスは巡ってくると思う。

 2位のフェルスタッペン、4基目の PU を投入してなお、2位表彰台。スタートにハードタイヤを選択したものの、中盤はグリップ不足に苦しみ、ミディアムのルイスと同じタイミングでタイヤ交換。その後もアロンソに抜かれるなど精彩を欠いたが、最後に雨が味方になってくれた。メルセデスは PU に問題を抱えているだろうし、今後、PU に懸念が無くなるのは、すごく大きいと思う。

 ノリスと同様、すごくいいレースをしていたルノーフェルナンド・アロンソ。最後のインターミディエイトへの交換がハマってたら、3位か4位もあったと思う。リカルドの逆をやったんだろうか。後から公式アプリを見てみよう。逆にドンピシャで交換したのは、5位のボッタスと、8位のライコネン。ボッタスは策士策に溺れるの通り、マックスを押さえることもできず、ポイント獲得すら危うい体たらく。序盤のバルテリを励ます会(私が勝手に命名、x位を狙えるぞ、という励ましのチームラジオ)の通り、5位を取り返せて良かったね。キミの4点はアルファロメオにとって貴重だけれど、ウィリアムズは遙か先へ行ってしまった。

 角田はオープニングラップで何をしたのか、最後尾まで後退。その後も精彩を欠いたまま17位完走。無線では怒りをぶちまけていたようだが。

 余談ですが、Driver of the Day の自分の投票者、投票できなかったときに『投票せず』と書いてたんだけど、『投票できず』にしました。締め切るのが早いので、今日のように、勝った方に投票しようとすると、無理なんだよね。最終リザルトってやっぱり重要だと思うし、チェッカー直後のラジオでの会話なんて要らない。