2022年 F1第9戦 カナダGP決勝(チャート付)

 厳密には8周目にVSC導入されてたんだけど端折った。画像は最後に貼ってあるからどうぞ。

 抜群の加速でポール・ポジションからスタートしたマックス・フェルスタッペンレッドブル)がリードしたが、早々に2番グリッドのフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)を攻略したカルロス・サインツフェラーリ)が追いすがり、タイヤ交換ごとに順位を入れ替えたが、最後は9周若いタイヤのサインツをフェルスタッペンが抑えて優勝。チャンピオンシップの差を更に広げたが、セルジオ・ペレスはスタート後まもなく、駆動系のトラブルでリタイア。レッドブルにも信頼性の懸念があることが露呈した。

  1. マックス・フェルスタッペンレッドブル
  2. カルロス・サインツフェラーリ
  3. ルイス・ハミルトンメルセデス

DNF. 角田裕毅(アルファタウリ)

抜けないトラック

 殆どのタイヤ交換がVSC、あるいはSC導入中におこなわれ、後は抜きにくいトラックのため至るところに行列ができ、少ないタイムロスで交換したドライバーも古いタイヤの後ろで引っ掛かり、そのマージンを活かし切れなかった。タイヤのデグラデーションも大きいと言われていたが、チャートでは全然そんなことはなく、少々の履歴の差では逆転できない状況だったと思われる。

 直線があるっても、80秒弱のサーキットで、ブレーキに厳しいストップ&ゴーのレイアウトだと、グランドエフェクトカーでもこうなってしまうのね。ちょっと、退屈なレースだった。眠かったのもあるけど。

フェラーリの方が速かった

 ランス・ストロールアストンマーティン)が10位に入ったことて、トラックポジション重視に有利だったことは明らか。そしてフェラーリの方が速かったのは、サインツのペースを見ると明らか。それでも負けてしまったのは、レッドブルがチームとして強いから。もしサインツがトラックポジションを優先していたら、初優勝していたのではないか。それこそ、先週のルクレールにトラブルが出なかった仮定での首位争いより、勝算があったと思う。

 ただ、フェラーリが戦略ミスをしたと言うより、ライバルのレッドブルが強かったとしておこう。直線スピードを妥協して、大きめのリアウィングを選択したのは、見事だった。

アロンソのトラブルは残念、ハースには改善が必要

 アロンソパワーユニットに問題が発生していたことは本人が認めているが、それにより、どれくらいの妥協をしていたのかは、よく分からない。けど、表彰台を争えたという話は、ちょっと盛り過ぎだろう。確かに序盤のペースは素晴らしい。でも、A522 はタイヤに厳しすぎた。ミディアムの劣化が他よりも大きく、トラブルフリーでも5位がせいぜいだっただろう。ドラブルが出ててもチームメイトのエステバン・オコンと同じペースなんだから、表彰台と言いたいのは分かるけどね。

 ハースは3列目をまったく活かせず、ノーポイントに終わってしまった。シューマッハのトラブルは残念だったけど、エースとして牽引するマグヌッセンはもう1段階、成熟する必要がある。残念ながら、バルセロナの再現をしてしまった。局所で頑張るのは予選までにして、決勝では最大限のポイントを持ち帰るのがドライバーの仕事。接触しちゃったら元も子もないんだから、振られたオレンジボールに文句を言っても仕方がない。

角田もタウリも不調

 角田は残念な終わり方をした。映像で見ると、まったくターンインしてないから、余程無理をしていたんだろう。ガスリーのペースが物語るように、今週のアルファタウリには戦闘力が足りなかった。そんな中で、リタイアするまでは本当によく頑張っていたと思う。相対的な順位はともかく、本人もやるべき事をやれている実感があっただろうし、その気持が少し空回りしてしまった。次、頑張ろう!

 

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2022 カナダGP ラップタイムチャート

2022 カナダGP ギャップグラフ