2022年 F1第14戦 ベルギーGP決勝

 チャートは別のエントリにします。

 PU、ギアボックス交換によるペナルティ祭りは、予想通り、予選での圧倒的なペースを決勝でも発揮した、マックス・フェルスタッペンレッドブル)の圧勝で幕引き。チームメイトのセルジオ・ペレスも2位に入り、レッドブルは夏休み明けを1-2フィニッシュで飾った。

 ここまでの突出した速さは、昨年のインテルラゴス、最後尾から巻き返したメルセデスルイス・ハミルトン以来だと思う。もしポール・ポジションからスタートしていたら、どうなっていたのだろう。次のザントフォールトフェラーリ有利と言われているけど、今週末の強さは、後半戦全勝を夢見てしまうほどだった。

  1. マックス・フェルスタッペンレッドブル
  2. セルジオ・ペレスレッドブル
  3. カルロス・サインツフェラーリ
  1. 角田裕毅(アルファタウリ)
フェラーリの苦悩

 ポールスタートのカルロス・サインツフェラーリ)は、序盤は首位をキープしたものの、タイヤのデグラデーションに苦しみ、レッドブルに手も足も出なかった。終盤はジョージ・ラッセルメルセデス)に迫られ、表彰台すら失うところだった。

 チームメイトのシャルル・ルクレールも、序盤にブレーキダクトに捨てバイザーが入るトラブルに見舞われ、余計なピットストップをおこなうことになったが、それを差し引いても、期待されたペースは発揮できていなかった。更にファイナルラップで、ファステストラップを狙いにいってストップもフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)の前に留まれずに失敗、しかもそのストップでピットレーンの速度違反、取り返した5位を明け渡してしまった。このドタバタには、また批判が集中するだろう。

 日曜日の気温が上がったこともあって、薄いウィングを使うトラックでデグラデーションが大きい特性は、開幕時から変わっていない。夏が終わって今後は涼しくなるとは言え、ホームグランプリのイタリア、モンツァが厳しそうだ。この3連戦で2勝されたら、チャンピオンシップは決まってしまう。

メルセデスも今ひとつ

 他がデグラデーションで苦しむのをよそに、メルセデスの2台がすいすいと走る姿を想像したのだが、そうはならなかった。ハンガリーフェラーリより競争力があったものの、スパでは互角だったと思う。フェラーリと同様、薄いウィングを使うトラックは弱点だろうね。

 ルイス・ハミルトンアロンソ接触は、ルイスが楽観的すぎたと見えた。完全に前に出たわけでもないのにあんな切り込み方をしたら、アロンソにはどうしようもない。リタイヤしたのがアロンソなら、ペナルティでもおかしくなかったと思う。

角田は粘ったが...

 ガスリーが9位でポイント獲得、角田はアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)に引っ掛かって13位。この差が、契約を更改してもらえない理由を示していると思う。最初にハードを選択したのはチームだし、どうやらタイヤ交換に10秒近くかかり、アレックスの DRS トレインに接続してしまったようだが、来季のために何とかポイントを獲得して欲しい。