2024年 F1第2戦 サウジアラビアGP決勝

 序盤の SC 導入で殆どのドライバーが唯一のタイヤ交換をおこない、長い第2スティントは少し退屈な展開となった。マックス・フェルスタッペンレッドブル)がポール・ポジションから危なげなく優勝。セルジオ・ペレスも2位に入り、レッドブルが2戦連続の1-2フィニッシュを飾った。

 グラフの画像は一番最後にありますが、単調なレースであまり見どころは無し。

  1. マックス・フェルスタッペンレッドブル
  2. セルジオ・ペレスレッドブル
  3. シャルル・ルクレールフェラーリ
  1. 角田裕毅(RB)
動かせるグラフ

 

操作方法(スマホでも動きますが使いにくいよ)
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今年も選手権を支配するレッドブルとマックス

 第2スティントが長かったため、タイヤを労ってのレースペースが確認できたと言える。フェルスタッペンは40周目以降は後ろを見ながら走っていただろうし、ペレスも3番手のシャルル・ルクレールフェラーリ)がペースを上げたら、それに対応できたと思う。

 フェラーリルクレールがファステストを出したし、虫垂炎カルロス・サインツに代わって土曜日から急遽マシンに乗り込んだオリバー・ベアマンも7位に入っており、まだまだレッドブルには敵わないけど、メルセデスマクラーレンよりは強そうだ。

 そのメルセデスマクラーレンと、アストンマーティンフェルナンド・アロンソの5台は、トラックによって優劣が変化するだろう。メルセデスルイス・ハミルトンがマシンにフィットし切れていないのが心配。

巧妙な戦略で1ポイントをもぎ取ったハース

 ハースのケビン・マグヌッセンは、アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)と角田裕毅(RB)とのインシデントにより20秒加算ペナルティを受けていたが、SC 導入時にステイアウトしたチームメイトのニコ・ヒュルケンベルグを逃がすため、アルボンと角田を含む後続を抑え続けた。この戦略が見事に嵌り、ヒュルクは後続にフリーストップのギャップを築き、見事に1ポイントを確保した。

 最大の被害者となったのは角田。マグヌッセンにペナルティの対象となるコース外を走っての追い抜きで前に出られた挙げ句、そのまま不本意なペースを強いられ、挙げ句、アレックスとエステバン・オコン(アルピーヌ)にも抜かれてしまった。RB のレーシングディレクター、アラン・パーメインは、マグヌッセンの行為をスポーツマンシップに悖ると批判したが、同意はできる。ただし今のレギュレーションでは10秒加算ペナルティ以上の罰則は無いため、FIA に働きかけるなど、チーム首脳らしいところを見せて欲しいものだ。

 現行レギュレーションも3年目で、年々、前世代と同様、追従して走ることが難しくなっており、DRS を使ってのオーバーテイクも減ってきている。ストレートスピードに優るマシンが10秒加算を甘んじで受け入れれば、今回のような戦略が可能となる。何回ペナルティを受けようが、目的は自分の順位じゃないんだから、そのペナルティは無効。順位の返還を強制するか、それに応じなければピットスルーペナルティを課すなど、確実に不利益となるペナルティを策定する必要がある。

 それでも、現行のルールに則って、見事に1ポイントを持ち帰ったハースは、個人的にはいい仕事をしたと思う。規則変更があっても不思議ではないけどね。

落ち着いていた角田

 レース中もレース後も、角田はヒートアップすることがなく、非常に好印象。自分の走りに納得していないのもいい。実際、マグヌッセンの前に出たとき、もう少しブレーキを頑張ってドアを閉めていれば、マグヌッセンに並びかける余地は無かった。完全に角田のコーナーだったからね。調子はいいんだから、限界付近でのライン取りをもう1段階レベルアップして、強いドライバーになって欲しい。

 幸い、チームメイトのダニエル・リカルドは絶不調だった。このまま彼の母国のオーストラリアGP も、角田の母国の日本GP も、圧倒してしまおう!

画像はここ

2024 02 KSA Gap

2024 02 KSA Laptime