2024年 F1開幕戦 バーレーンGP決勝

 第2戦の変則開催の余波を受け、木、金、土の3日間で開幕した今年のF1世界選手権。昨年夏に体調を崩して以降更新してませんでしたが、再開します。画像は昨年と同様、記事の一番最後に貼り付けます。

  1. マックス・フェルスタッペンレッドブル
  2. セルジオ・ペレスレッドブル
  3. カルロス・サインツフェラーリ
  1. 角田裕毅(RB)
動かせるグラフ

 

操作方法(スマホでも動きますが使いにくいよ)
  • 軸上のマウスホイールで拡大/縮小(ポインタの場所が中心、スマホのピンチもOK)
  • プロットエリアと軸上でドラッグするとパン
  • Top 3, 6, 10 のプリセットは、ctrl を押しながらクリックで反転
やはりマックスが最強

 今年のチャンピオンが確定してしまったという嘆きの声も聞かれるけど、まあ、否定はできない。レースペース重視のマシンでポール・ポジションを取られてしまったら、スタートで余程のアクシデントが起こらない限り、フェルスタッペンを脅かす存在は皆無のようだ。今年も2位以下の争いを楽しむシーズンになるのだろうか。

 とは言え、今週に限れば、予選で幸運だったことは否めない。シャルル・ルクレールフェラーリ)が上手くソフトタイヤを温存して完璧なアタックを決め、フェルスタッペンがホームストレートでトゥを得られなければ、ポールは入れ替わっていた。そしてルクレールはブレーキトラブルで本来のペースを発揮できずに終わっている。紛れを期待できる要素はまだあると思う。

角田のアンガーマネジメント

 第3スティントでチームオーダーを出されるまでの角田は、そつなく走ったと思う。第2スティントで周を抜けていれば100点満点で、ポイントも取れていたかもしれない。

その後のことは、色んなところで取り上げられるだろうから言及は避けるとしても、クールダウンラップでの振る舞いは、幼稚なものと言わざるを得ない。まだまだ精神面が課題で、4年目でこの程度というのは、非常に残念だった。

「OK、でも最後に順位は戻してくれよ」くらいの振る舞いがサラッとできれば、もっと視野が広がると思うんだけどなあ。

RB の戦略は?

 角田とほぼ同じレースペースで、1周目にアクシデントに巻き込まれたランス・ストロールアストンマーティン)が10位でポイントを取れているのだから、RB の戦略に誤りがあったことは確かだ。周に押さえられた第2スティントはどうしようもなかったと思うので、問題は第1スティント、最初のピットインということになる。

1回目のピットイン

 そこで、角田の周囲にいたドライバーの1回目のピットインを見てみると、勝敗を分けたポイントが明確に見えてくる。上図は、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、ルイス・ハミルトンメルセデス)、フェルナンド・アロンソアストンマーティン)、角田、ケビン・マグヌッセン(ハース)、周冠宇(ザウバー)、ランス・ストロールアストンマーティン)のギャップグラフだ。

 答えは単純、マグヌッセンがアンダーカットされた(赤矢印)ことを確認したメルセデスマクラーレンは、次のラップでハミルトンとピアストリをピットに入れ(赤囲い)、順位をキープした。一方、角田とアロンソはステイアウトしてしまった。結果、アロンソは周を抜けたものの、周を抜けなかった角田はずっと頭を押さえられ続けた。ハミルトンに続いてピットインしても周の前に留まれたかは微妙だが、ここで入賞を手放してしまったと言える。

 更に、角田は1周後に入ったアロンソをアンダーカットできていない。これは静止時間が長かったことを示す。アロンソと同程度のロスタイムで周の直後に戻っていれば、タイヤの優位性が増し、抜ける確率が少しだけ高くなっただろう。映像がなかったし、静止時間も出なかったと思うのでこれは推測だが、戦略以外にも遅いピット作業というマイナス要素があったはずだ。

フェラーリとハースの改善と判断保留のメルセデス

 まだ1戦とは言え、レースペースが課題だったフェラーリとハースが改善してきたのは間違いないと思う。これでフェルスタッペン以降の争いが面白くなるし、ハースは RB にとって無視できないライバルになるだろう。ただしフェラーリルクレールに出たブレーキの問題を解決する必要がある。

 対してメルセデスは、2台とも PU の冷却に問題を抱えていたようで、これが根深い問題なのか、攻めすぎた結果なのか、判断できない。特にこのチームは、冷却面で限界を攻める傾向にある。来週、どんなアジャストをしてくるか注目したい。

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2024 01 BRN Gap

2024 01 BRN Laptime