2023年 F1第4戦 アゼルバイジャンGP決勝(チャート付)

 チャートは一番最後に貼り付けてあるのでどうぞ。予想通り、あんま見どころないけど。

 スプリントを快勝したセルジオ・ペレスレッドブル)が、SC 導入を機にトップに立ち、追ってくるチームメイトと同等のペースでそのまま逃げ切り優勝。開幕4戦で3回目の1-2を決めた。ポールからスタートのシャルル・ルクレールフェラーリ)は現実的かつ堅実な走りで3位。角田裕毅(アルファタウリ)は8番グリッドスタートを見事に10位入賞に繋げた。

  1. セルジオ・ペレスレッドブル
  2. マックス・フェルスタッペンレッドブル
  3. シャルル・ルクレールフェラーリ
  1. 角田裕毅(アルファタウリ)

動かせるチャート

 

操作方法(スマホでも動きますが使いにくいよ)
  • 軸上のマウスホイールで拡大/縮小(ポインタの場所が中心、スマホのピンチもOK)
  • プロットエリアと軸上でドラッグするとパン
  • Top 3, 6, 10 のプリセットは、ctrl を押しながらクリックで反転
落ち着いていたフェラーリサインツの復調が課題

 4位のフェルナンド・アロンソアストンマーティン)には『運が良かった』と言われていたルクレールが4戦目にしてシーズン初表彰台。確かにレースペースは課題だけど、SF-23 は予選で RB19 と戦える唯一のマシンなんだから、それを生かしてアストンやメルセデスと戦えばいい。レースペースは他の全員がレッドブルに負けてるんだから、自虐的になる必要はない。強みを生かして最大限のポイントを持ち帰ればいい。

ルクレールサインツのペース差

 問題はその波にカルロス・サインツが乗り切れていなかったこと。チームメイトとの差を見ると、スタートのミディアムでは大差ない。しかし、ハードに履き替えた途端、ルクレールよりもペースが落ちている。単純計算で1周あたり 0.639秒、つまり 0.5秒以上チームメイトに遅れていたことになり、トップ4ではアストンのふたりの差よりちょっと小さい程度。サインツは角田と同じ傾向で、ハードタイヤに上手く熱を入れられないのかも? 今回のアロケーションは C5 - C4 - C3 という最も柔らかいコンパウンドでこの傾向ってのも心配になる。

 ちなみに、ハードタイヤの履歴20周前後で、各車が再び自己ベストを出し始めたのは、誰も予想しなかったことだと思う。そういう意味で、アロンソの『運が良かった』発言は当たってるし、スプリントでルクレールがデグを偽っていたってのも的外れだろう。

SC が無かったらチェコは?

ペレスとフェルスタッペンのギャップ


 第1スティントで、先にフェルスタッペンのタイヤが駄目になったのは明らか。チェコのミディアムはまだまだペースを持っていたと思われるが、チャートから、新品のハードの方が速いのも明らか。つまり、オーバーカットは期待できないので、履歴のオフセットを使って後半に勝負する展開になる。ハードタイヤのデグラデーションは押しなべてマイナスなので、仮に10周という大きなオフセットを持っていても、今回の DRS 効果の低さも相まって、追いつくまでで終わったと思われる。

 とは言え、35周目くらいから、一気にさを広げたペースは立派。勝利に値する走りだったことは間違いない。

頑張った角田

 ずっとランド・ノリス(マクラーレン)の後ろにいたので、チャートから見るべきものは余りない。

 スタートでふたつ順位を落としていたけれど、映像を見ると別に失敗していた訳じゃない。抜いていったジョージ・ラッセルメルセデス)もランス・ストロールアストンマーティン)も、AT04 では太刀打ちできない速さなんだから、ターン5までにやられてしまうのは仕方がない。終盤、蓋をしていたニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を抜いた後のノリスとのペース差を考えれば、もう1台のマクラーレンを後ろに留めて1ポイントを獲得したのは大殊勲。自滅したアルピーヌも速さはタウリよりあったから、実力的には13番手争いをするマシンで、予選結果を生かしてポイントを持ち帰ったことになる。

 ホーナーがちょっと言及していたみたいだけど、レッドブルの首脳陣には、もっと注目していただきたい! GPニュースの番組 Driver of the Day は、間違いなく角っちだろう。

あとアルファロメオ

 いったい、何をやってたんだろう...?

画像はここ

2023_アゼルバイジャンGP_ギャップ

2023_アゼルバイジャンGP_ラップタイム