ハースとレッドブルがリバリーを公開して、アルファも実車ぽいの出して、いよいよ開幕間近の雰囲気になってきたので、今年もやってみた。
昨年は7位のアストンマーティンしか当たらないという、逆に真面目に考えてここまで外す方が難しいんじゃないかという結果。今年は少し頑張りたいところだが、結局、考えてる人間が同じなんだから、毎年同じような予想になってくることが分かった。
2023年 コンストラクターズ順位予想
こんな感じ、面白味も何にもない! 数字は独自指標です。いや実際、ほぼすべてのマシンが昨年の進化型であると考えられるから、仕方ないよね。
- メルセデス ... 昨シーズン後半は面目躍如、やはり強そう
- レッドブル ... 戦闘力は問題なし、チェコの頑張り次第
- フェラーリ ... マッティア更迭は悪影響しかない
- アルピーヌ ... 信頼性は向上するはず、仲良くやろうね
- マクラーレン ... キーの真価とピアストリの可能性
- アストンマーティン ... アロンソに速いマシンを与えられるか
- アルファタウリ ... どこまでマシンを改善できるか
- アルファロメオ ... フレッド引き抜きの影響は
- ハース ... ベテラン二人の決勝での一貫性に注目
- ウィリアムズ ... 浮上の要素に乏しい
メルセデスが強いと思う
昨年後半の躍進がなければ、昨年の成績と同じ3位にしてた。あの独自コンセプトで優勝するまで改善したのは、シミュレータで出た目標とする数字が、決して間違っていなかったということ。レッドブルは空力、メルセデスは足まわりが優れていると思っていて、レギュレーションが安定してマシン開発が煮詰まってくると、強いのはメルセデスだと思うんだよな。空力はコンセプトにまで影響しちゃうから。
更に、あのゼロポッドを実現させたミニマムパッケージ。もしメルセデスがゼロポッドを捨てることになったとしても、パッケージが足を引っ張ることはないはず。空力チームは少ない制約で、ゼロポッド以上に斬新なボディワークを設計するかもしれないぞ。
あと、持ち前の政治力を発揮し、レギュレーションで車高を上げさせたのも大きい。車高が去年のままなら、レッドブルを1位に予想した。実走が最も楽しみなチームでもある。
レッドブルはチェコ次第
レッドブルが2番手になったけど、マシンの性能やチーム力は、メルセデスと同程度と評価した。ただ1点、セカンドドライバーの比較でこの予想になったと言える。メルセデスはドライバーの序列を決めていないけど、マックス、チェコ、ルイス、ラッセルの4人を並べてみると、やはり、チェコが少し見劣りするんだよね。この4人が逃げる展開で、チェコが徐々に遅れるシーンは想像つくけど、ラッセルがルイスから遅れていくとは思えない。しかもラッセルは、トップチーム2年目で、去年からの伸び代も持ってるし。
つまり、マックスが3年連続チャンピオンを獲得するなら、2対2の争いではなく、去年みたいな独走にならないと厳しいのではないか、ということだ。ルイスのデビューイヤーのように、ラッセルとルイスと互角で、ポイント的に三つ巴となれば別だが、まだまだルイスのほうが強いと思う。
フェラーリはお家騒動の印象が悪い
フレッドは確かに優秀だと思うし、野心も持っていると思う。ただ、仮にビノットが続投していたとして、それを超える成績をフレッドが達成できるかと言うと、肯定的な要素が何もない。ザウバー(アルファ)で上手くやってたのかもしれないが、報道されないから僕は知らないし、チームオーダーの重みが違う。この点、最も楽しみなマシンがメルセデスなのに対し、最も楽しみなチームがフェラーリだろう。
ドライバーの序列も暗黙のうちに決まっているのも大きい。ただ、カルロスは決勝でのペースが遅すぎる。タイヤの使い方なんだろうとは思うけど、ちょっと、ルクレールに対して遅れすぎなんじゃないかと思うことが多かった。この点、今年のピレリタイヤでどうなるか。見どころである。
継続するアルピーヌ対マクラーレン
アルピーヌとマクラーレンって、昨年はポイント的には互角に闘ってたけど、アルピーヌの信頼性が低かったから勝負になったわけで、マシンの戦闘力だけで言えば、完全に A522 が勝っていた。この力関係は今年も変わらないと思うが、ドライバーとチーム力を加味すると、この2チームは並ぶと思う。
まず、アルピーヌのオコンとガスリー。この二人が、うまく協調できるわけがない。大きな問題とまではいかずとも、要所要所でポジションを入れ替えられなかったり、二の足を踏んだりするだろう。 一方のマクラーレンは、エースのノリスとルーキーのピアストリとのコンビで、問題になりようがない。問題は、ピアストリがリカルドより更に遅い場合だが、流石にそれはなく、ルクレールやラッセルに匹敵する経歴から、少なくともリカルドよりは速いと考えている。
ただ近代 F1 は何と言ってもマシンが速いかどうか。評価点は同じでも、アルピーヌを4位とした。
中団トップの座を伺うアストンマーティン
ある意味、最も評価の難しいチームだろう。昨年中盤、ボディワークをガラリと変えてグリーン・ブルと揶揄されたマシンは、悪くない速さを見せていた。ただトラックごとに浮き沈みがあったことも確かで、中団だからその理由まで深く伝えてる記事も少なく、何が起こっていたかは分からない。チャートから読み取れることなんて高が知れてるし。新社屋が完成したのもプラス要素だが、風洞の稼働はまだ先だし、どこまで後押しになるのか疑問。
ただ、マイナス要素がまったく無いことは確か。穴と言えなくもないストロールはそのままだが、オーナーは旦那気質だし、優秀なスタッフは揃ってるし、上級職は入れ替わりなくまとまってるし。そして、アロンソの加入は大きな期待を抱かせる。マシンが進化し、その波にアロンソが乗れれば、一気に爆発するかもしれないと評価したら、アルピーヌとマクラーレンに並ぶ評価点となった。
ただし、今年上手くいかなければ、アロンソの存在が非常に厄介なものとなることは確かだ。サフナウアーの舵取りに注目。
今一つ信じ切れないアルファタウリ
Honda のエンジンが載ってるし、角田がいるから、ついつい期待を込めて評価は甘くなってしまう。アルファロメオより上位に来てしまったが、不安しかない。実際、去年は2番目に遅いマシンだったことは確か。しかも、トラック上で最も遅い時すらあった。そこから巻き返すのは容易ではない。
角田も良くなってきてるとは思うけど、まだまだ化けたとまでは言い難い。もの凄いインパクトを残すレースが必要で、これがないと今年でキャリアが終わってしまう。その分、ルーキーのデ・フリースは気楽なはずで、ふたりに馴染むマシンが作れれば、アルファの前には出られるだろう。
タウリより信じ切れないアルファ
最近、アルファロメオがシーズンを通して改善をすることって、ホント無いよね。今年も序盤は上位を走るかもしれないが、開発が追いつかず、ジリ貧になっていく姿を思い浮かべた。設計力より、生産力が鍵となるチーム。
バルテリと周のコンビもいいと思う。ただ、フレッドを失ったのは大きいんじゃないかな。長いシーズン、チーム一丸となって粘り強く戦えるか。そこが疑問。アルファ最終年、さてどうなるか。
ハースはドライバー次第
ミックとヒュルクを比べたら、そりゃ、頼り甲斐があるのはヒュルクでしょう。実績は十分。また、失礼な話、ケビンとの関係が現状より悪くなるようなほどは、速くないと思う。ギュンターと小松さんがいれば、十分にコントロール可能。ただ個人的には、どちらもクオリファイヤーだと思ってて、レースで一貫してポイントを持ち帰る走りができるかどうか、そこが問題だと思う。
浮上の目のないウィリアムズ
中団争いに復帰するなら、レギュレーションが一新される去年だと思っていた。そうならなかった今年以降、まだまだ見ていられない低迷は続きそうだ。カピートとドゥメゾンの更迭も信じられない。マイナス要素しか無いと思う。ボウルズは確かに優秀な人だとは思うけど、人材に厚みのないチームなんだから、トップの交代だけですぐさま結果に現れる訳がない。
こうなってくると、2026年の新エンジン導入を待つしかないのか。でも、どうするんだろうね、ウィリアムズは。