2023年 F1第9戦 カナダGP決勝(グラフ付)

 レース後すぐに平日が始まるアメリカ大陸はしんどいわ。GPニュース放送も終わってしまいました(笑)。グラフ画像は一番最後、どうぞご自由に。

 雨での混乱にも動じずポール・ポジションを獲得したマックス・フェルスタッペンレッドブル)がホールショットを決め、そのまま全周リードで逃げ切り、4連勝で今季6勝目を飾った。表彰台はスタートグリッド順(≠ 予選結果順)で、フェルナンド・アロンソアストンマーティン)が2位、ルイス・ハミルトンメルセデス)が3位、歴代チャンピオンズと、200勝(!)のエイドリアン・ニューウェイが登壇。

  1. マックス・フェルスタッペンレッドブル
  2. フェルナンド・アロンソアストンマーティン
  3. ルイス・ハミルトンメルセデス
  1. 角田裕毅(アルファタウリ)
動かせるグラフ

 

操作方法(スマホでも動きますが使いにくいよ)
  • 軸上のマウスホイールで拡大/縮小(ポインタの場所が中心、スマホのピンチもOK)
  • プロットエリアと軸上でドラッグするとパン
  • Top 3, 6, 10 のプリセットは、ctrl を押しながらクリックで反転
レッドブル超反応

 ジョージ・ラッセルメルセデス)の事故によりセーフティカーが導入されたが、かなりの衝撃で、デブリも飛んでいるし、黄旗の時点で少なくとも SC、もしラッセルが変なところでマシンを止めたら赤旗という状況だった。そして黄旗が SC に切り替わった瞬間、フェルスタッペンは最終シケイン手前まで来ていたにもかかわらず、ピットに飛び込んだ。凄い反応速度だ。

 実際、ラッセルがレースに復帰したのは驚きで、僕の印象としては赤旗濃厚だったし、仮にマイアミのように SC が赤旗に切り替わったら、このピットインは悪手になる。もし今回の判断が、赤旗の可能性を加味したものであったなら、凄いレベルの判断だと思う。加味しなくとも、この反応はフェラーリには不可能だろう(失言)。

速かったアロンソと遅かったチェコ

 40周目にタイヤ交換するまでのアロンソのペースは素晴らしかった(緑矢印)。スタートでハミルトンに前に出られて、1回目のピットレーンでも半ば強引に前をキープされた後、そのワークスをコース上で抜き去り、タイヤ交換直前には5秒のマージンを築いていた。

トップ6のギャップ(SC後)

 ハミルトンを引き離し始めるのは33周目くらいから。タイヤ交換の連鎖のきっかけとなるセルジオ・ペレスレッドブル)のピットインは37周目なので、先が読めない状況で、純粋な速さでもって引き離したことになる。第3スティントの違うタイヤによる攻防も凌ぎ切った。

 しかも、レース後に明らかになった話によると、ペースに妥協を強いられていた状況だったと言う。アストンのアップデートも上手く機能していたということだろう。

 対して、モナコでのクラッシュ以降、いいところのないセルジオ・ペレスレッドブル)は心配。SF-23 に相性の良いトラックだったことはあるにせよ、シャルル・ルクレールカルロス・サインツフェラーリ勢と勝負できなかったのはつらい。前が開いているにもかかわらず、離されている(青矢印)。ブレーキを上手く機能させられなかったようだが、夏休み前にはもう一度、1-2フィニッシュを決めたいところだ。今の不調は、優勝を狙うどころではないからね。

狙いは良かった角田

 一瞬、スタートの混乱でクルマにダメージを負ってしまったのかと思ったアルファタウリの角田裕毅、実は当初からの戦略で、最初からクリーンエアで走り、一気にアンダーカットするのを目論んでいたようだ。

タイヤ交換後の角田

 実際にその目論見はどうだかって言うと、展開次第では嵌る可能性は十分にあった。3周目から5周目のラップタイムが、とてもいい。フェルスタッペン、アロンソと、メルセデスの2台に次ぐペースで集団を追いかけていた。もしクリーンな第1スティントになったなら、ポイント圏内へのジャンプアップは可能だったと思われる。その後、7位のアレックス・アルボンのように走り切れたかは分からないが、見せ場は作れたはずだと考える。

画像はここ

2023_09_CAN_Gap

2023_09_CAN_Laptime