2021年 F1第16戦 トルコGP 決勝

 ポール・ポジションからスタートしたバルテリ・ボッタスメルセデス)がポール・トゥ・ウィン。ペース的にも完勝。終始ウェットだった割には、波乱の少ないレースだった。

  1. バルテリ・ボッタスメルセデス
  2. マックス・フェルスタッペンレッドブル・ホンダ)
  3. セルジオ・ペレスレッドブル・ホンダ)
  1. 角田裕毅(レッドブル・ホンダ)

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決勝トップ10

 ドライ一歩手前のコンディションが続き、今年も不思議な路面コンディション。振り返ってみると、新しいインターミディエイトを履くと最初はグレイニングが出て厳しいけど、それを乗り越えるか、最初から大事に使っていけば、レースディスタンスの58周を走り切ることが可能にみえる程だった。実際、エステバン・オコン(アルピーヌ)は走り切って、10位入賞している。

 とは言え、優勝争いでそれは厳しく、逃げ込みを図ったシャルル・ルクレールフェラーリ)は47周目のターン1でボッタスに抜かれて交換、3位に後退後、10周くらい早く交換していたペレスに抜かれてしまう。PU 交換ペナルティによる11番手スタートから巻き返していたルイス・ハミルトンメルセデス)もチームに促されて交換したけど、すぐにプッシュし過ぎてグレイニングが出てしまい、ルクレールを追えず5位に終わった。

 勝ったボッタスはやっと今シーズン初勝利。キャリア通算10勝目。いい走りだったと思う。もう最後かもしれないので、Driver of the Day には一票入れました。もっと降ってればマシンの優位がかき消されていたかもしれず、メルセデスが速い状況が続いたのにも助けられたかな。

 対するマックスは、恐らく序盤からタイヤを労ることしか考えてなかったんだと思う。もっと降ってたら勝てたかもしれないけど、逆にルイスに脅かされていたかもしれない。2位と5位で8ポイント差、1位と2位なら7ポイント差なわけで、ソチと合わせて考えたら、文句はないだろう。心配なのは、後半戦になってからのメルセデスとの戦闘力の差。特殊なメキシコ以外、悪天候などの混乱がなければ厳しいのではないかと思う。ルイスの PU トラブル頼みなところが大きい。私はとても心配性なのだが、チームがもうひと頑張りマシンを速くしないと、チャンピオンは難しいのではないか。

 角田裕毅は序盤、追い上げてくるルイスを数週にわたり後ろに留め、久しぶりに好意的な映り方をしていたのだが、中盤にスピンを喫してポイント圏外に脱落。その後、キミ・ライコネンアルファロメオ)に抜かれて、14位完走。雨で走行時間が限られていたにもかかわらず、初めてのイスタンブールで金曜日から好印象だっただけに、ポイントを獲得してほしかった。スピンオフがなければ、10位だったかな?