2度の赤旗中断があり、3度のスタンディングスタートがおこなわれ、その度に混乱が起きた決勝レースは、ハミルトンがファステストと共に勝ち取り、フェルスタッペンと同ポイントに並んだ。
- 角田裕毅
- Fastest Lap：ルイス・ハミルトン（メルセデス）
- Driver of the Day：マックス・フェルスタッペン（投票せず）
僕はホンダのファンであり、今の PU 世代を支配しているメルセデスを脅かしているのがレッドブル・ホンダである今シーズンは、ここ数年で最も楽しいものとなっている。だが、今回のレースは、見たかったものではない。モンツァも見たくはなかったけど、その比ではない。これが繰り返されるのであれば、F1 が嫌いになってしまうレベルだ。そして残念なことに、その張本人となっているのが、応援しているマックス・フェルスタッペンなんだから、余計に残念だ。ちょっと、無茶し過ぎだよ。相手が避けないと当たってしまう動きというのは、テクニックでも何でもない。強引に行くのは状況次第で構わないけど、コース上に留まれないのなら、無茶を通り越して無謀だからね。複数のペナルティも妥当だと思う。
ただ、マックスだけにガッカリした訳ではなくて、このコースレイアウトや、マイケル・マシにもガッカリさせられて、いやホント、今年一番後味の悪いグランプリとなってしまった。これでもしルイスだけがリタイヤしてたら、最悪だったと思う。
まず、コースレイアウト。これだけのトラックを短期間で作り上げたのは立派だけど、危険すぎる。あの敷地（と、トップダウンのきく政治体制）で、あんな狭いランオフエリアになるのが解せない。何年後からは別の場所の常設サーキットになるらしいが、来年からにして欲しい。見通しさえ良くなれば、いいレイアウトだとは思うんだけど。
次に、レース・ディレクション。相変わらず、マシの対応は誉められたことではない。最初の赤旗は、もう少し早く出すべきだ。現場の話を聞かなければならないなら、例えばテックプロバリアの修復が発生した場合は、全て赤旗にしてしまえばいい。また一旦、VSC なり SC を出したのなら、コースをしっかりクリーンにしなさい。安全性の確認が杜撰すぎる。そもそもトラックに問題があると思うけど、このトラックでの開催をディレクションできるスキルがディレクターに備わっていない。
まあいつも通り、マシに文句をつけたけど、インシデントに対する裁定には、前述の通り、まったく異議なし。マックスが色々と無茶をしすぎだ。オープニングラップのターン1の動きは、後ろからボッタスが撃墜する気満々で突っ込んできてたんだから、大目に見てもよいところもあるのだが。あのボッタスは、確信犯にしか見えない。
